#日本小小说#恋人たちの輝き(恋人们的光芒)

#日本小小说#恋人たちの輝き(恋人们的光芒)

2016-12-10    04'18''

主播: 光金大叔

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介绍:
001 恋人たちの輝き  イルミネーション輝く夜の街で、美智みちは俯いた。  三か月付き合っている彼氏は、会社の大プロジェクトに関わっているらしく、週末のデートもドタキャンされたばかり。ようやくこぎつけた今日のデートも、連絡なしに待ち合わせの時刻を過ぎている。  目の前に続く並木通りは、“恋人たちの輝き”と題されたイベントがあるらしく、多くのカップルが自分とは対照的に笑顔を見せる。  別れの文字が頭をよぎった――。  でも彼のことを思い出せば、嫌いになれない自分がいる。 (あと、五分待とう……)  美智は腕時計を見つめながら、ガードレールに腰を下ろす。  五分前も、そう思ったばかりだ。  その時、美智の携帯電話が震えた。メールである。 “ごめん! やっぱり今日も残業から抜けられなそう。あとでまた連絡する。”  たったそれだけのメール。  自分の惨めさに、美智は涙を堪えて顔を上げた。  ちらつく雪が、自分の身の上を凍えさせるようだ。 「わあ!」  その時、街全体が暖かくなるような錯覚を覚え、どこからともなく歓喜の声が上がった。  見ると、並木に付けられたイルミネーションが、倍以上の明るさを見せ、周りのビル街から明かりが消えている。  地上だけが明るさを見せる中で、美智の目に、こちらへ一直線に走ってくる男性の姿が映った。 「美智!」  そう呼ばれ、美智の目から涙が溢れる。  なぜこんなにも、彼を求めてしまうのだろう――。 「美智。遅くなってごめん。寒かったよな……」  ためらいもなく。彼の手が美智の手を包む。 「どうして……仕事は?」  やっと出た言葉に、彼は優しく微笑んだ。 「仕事だよ」  そう言って、彼は輝く街を示した。  たった十五分間、この通りに面したビル街を暗くし、並木に取り付けられたイルミネーションを倍以上の明るさで輝かせる、それが彼の携わった仕事であった。 「いつも仕事ばかりで待たせてごめん。でも、俺は美智のことが大好きだよ。だから結婚しよう。ずっと一緒にいたいんだ」  そう言いながら、彼が差し出したのは、イルミネーションに負けないくらい、輝く宝石いしの指輪だった。  美智の目から、更に涙が溢れる。 「……はい」  遥か先まで続く光の道は、未来へ続くバージンロードにも見えた。