それでも当時、うちの家政婦をやっていた所長さんに励まされ、私は懸命に笑顔をつくりました。いつかこんな自分を愛してくれる人に巡り合えると信じていました。そして、主人と出会いました。彼にそっくりの男の子もできました。私の拵えた料理を「美味しい 美味しい」と食べでくれる2人を見ているだけで、他には何も要りませんでした。毎日 毎日が幸せで、心から笑って過ごしました。そんな時、弟が家に来るようになりました。私を「愛している」と言い出し、付きまとうようになりました。主人はそんなこととは夢にも思わらず、弟をいつも歓迎しました。