第五封信:
夜(よる)が明(あ)けた。
でも、僕(ぼく)には関係(かんけい)ない。
どっちみち、太陽(たいよう)は濃(こ)い霧(きり)を連(つ)れてくるだけだ。
夜明(よあ)け前(まえ)の恍惚(こうこつ)の時(とき)、年老(としお)いた君(きみ)の優美(ゆうび)な姿(すがた)を見(み)たよ。
僕(ぼく)は髪(かみ)が薄(うす)くなり、目(め)も垂(た)れていた。
朝(あさ)の霧(きり)が舞(ま)う雪(ゆき)のように僕(ぼく)の額(ひたい)の皺(しわ)を覆(おお)い、激(はげ)しい太陽(たいよう)が君(きみ)の黒髪(くろかみ)を焼(や)き尽(つ)くした。
僕(ぼく)らの胸(むね)の中(なか)の最後(さいご)の余熱(よねつ)は、完全(かんぜん)に冷(さ)め切(き)った。
友子(ともこ)、無能(むのう)な僕(ぼく)を許(ゆる)しておくれ。
天亮了,但又有何关系
反正日光总是带来浓雾
黎明前的一段恍惚
我见到了日后的你韶华已逝
日后的我发秃眼垂
晨雾如飘雪,覆盖了我额上的皱纹
骄阳如烈焰,焚枯了你秀发的乌黑
你我心中最后一点余热完全凋零
友子
请原谅我这身无用的躯体