介绍:
その後、帰り道で何度か彼女とすれ違うことがあった。出逢った日と変わらず、彼女は足早に俺の横を通り過ぎて行く。時々目が合ったような気もしたが…結局はなにもなかった。それが余計に切なくて、俺は彼女が通り過ぎた後を振り返り、暗闇へと消えていく彼女の背中を何度も見送った。 仕事の帰り道。彼女が足元を必死に探っている姿が目に入った。思わず心配になり、後ろから声をかけた。 「あのう…何か探し物ですか。よかったら手伝いますよ。」 顔を上げた彼女と目が合った。彼女も俺のことを思い出したのか、「この間はすいません」と謝ってきた。 「いえ、大丈夫ですよ。それよりも、もう夜も遅いですし、探し物、早く見つかちゃいましょう。」 彼女は申し訳なさそうに「ピアスを片方落としてしまった」と告げた。二人で星明りを頼りにピアスを探した。必死な彼女を横目で見ながら、恋人からもらったものなのかと考え込んでしまう自分がいた。 その時だった。道の端で星明りに照らされて美しく輝く桜のチャームがついたピアスが目に入った。 「おっ、あった!探し物ってこれですか?」 拾ったピアスを彼女の手の平にのせると、彼女は嬉しそうに笑い、「ありがとう」と何度も言うと、去って行った。 彼女が見えなくなったとたん、俺は我に返って、その場に思わず座り込んでしまった。 「うわっ!俺、顔、赤かったよなぁ…すっげぇ恥ずかしい…だって、まさか話してくれるとは思わなかった…しかも、手触っちゃった…すごい、ドキドキする…」 俺、彼女に、まさか…恋?! 「はぁ~バカだなぁ俺…こんなに胸が苦しくなるなら、自分の気持ちに気づかないで遠くで見ているだけにすればでよかった…きっと、あのピアスも恋人からのプレゼントなんだろうなぁ~」 『かくばかり恋ひむものそと知らませば遠くそ見べくあらましものを』 恋がこんなにつらいものなら、遠くから貴方を見ているだけにすればよかった。 昔覚えた句が頭の中に甦ってきた。まるでいまの自分の気持ちを代弁しているかのように… 此后,我曾在回家路上多次和她擦肩而过。和偶遇的那天一样,她总是快步从我的面前走过。 有时我们的视线似乎相遇了,但终究是陌路人,这让我愈加苦闷。她走过去之后,我无数次地回过头、目送她的身影隐没于夜幕中。 一次归途,我发现她拼命地在脚下搜寻着什么,不觉有些担心,于是在她背后说到:“请问,你在找什么东西吗?方便的话,我可以帮忙。” 她抬起头的那一刻,我们的视线交汇了。她好像也想起了我,道歉说:“上次真是不好意思。” “不不,没关系的。先别谈上次的事了,这么迟了,赶紧找东西吧。” 她说:“我的耳环掉了一只”,声音里透着歉意。于是我俩借着星光开始寻找耳环。 余光里她正拼命地寻找,我沉思着,莫非是恋人送她的东西?就在这时,我在路边发现了那只耳环,上面缀着樱花装饰,在星光下闪烁着美丽的光泽。 “噢,找到了!你找的是它么?” 我捡起耳环放到她的手里,她欣喜地笑了,连声道着谢,走了。她一离开,我又被拉回到现实中,木然蹲坐在原地。 哇!我的脸,刚才肯定通红了,真丢脸。没想到她竟然会和我说话,而且,还碰到了她的手,我的心咚咚跳个不停。我,难道是……爱上她了?唉……我真傻。早知道现在这么痛苦,不如当初不要打开心门,而是在远处默默凝望她就好了。那对耳环一定是她的恋人送她的礼物吧! 『恋,如此折磨人;当在初见时,远观勿近身。』 ——早知道恋爱如此揪心,我宁愿远远地看着你。 以前背的歌句在脑中涌现,仿佛道出了我现在的心声。