【文本】
サルカニ合戦
螃蟹大战猴子
むかしむかし、柿の種を拾ったサルが、美味しそうなおにぎりを持ったカニに、ばったりと出会いました。
很久很久以前,有一只猴子捡到了一颗柿子的种子。然后,他偶遇了一只拿着饭团的螃蟹,那个饭团看起来很好吃。
サルは カニのおにぎりが欲しくなり、カニにずるい事を言いました。
猴子很想要螃蟹的饭团,就骗螃蟹说:
「この柿の種を蒔けば、毎年美味しい柿の実がなるよ。どうだい、おにぎりと交換してあげようか?」
“如果把这颗柿子种子种下去,每年都会结出好吃的柿子哦。我拿这个和你换饭团,怎么样?”
「うん、ありがとう。」
“嗯,谢谢你!”
カニは大喜びで家に帰り、さっそく柿の種を蒔きました。そして、せっせと水をやりながら、
「早く芽を出せ、柿の種
早く芽を出せ、柿の種
出さねばはさみで、ほじくるぞ」
螃蟹非常开心地回家了,赶紧把那颗种子种了下去。然后,螃蟹一边辛勤地浇水,一边唱道:
“柿子种呀快发芽!
柿子种呀快发芽!
要是不发芽,就拿钳子把你连根挖!”
すると、どうでしょう。
结果,怎么样了呢。
さっき蒔いた柿の種から芽が出できて、ぐんぐん大きくなりました。
「早く実がなれ、柿の木よ
早く実がなれ、柿の木よ
ならねばはさみで、ちょん切るぞ」
刚刚埋下去的种子冒出了芽,飞快地长大了。
“柿子树呀快结果!
柿子树呀快结果!
要是不结果,马上把你剪光光!”
今度は柿の木に、たくさんの柿が実りました。
这回,柿子树结出了很多很多果实。
「よし、これで柿が食べられるぞ。」
“太好了,这下就能吃到柿子了!”
とカニは柿の実を取りに行こうとしましたが、カニは木登りができません。
螃蟹这么想着就要去摘柿子,可是它不会爬树。
「どうしよう?」
“这可怎么办呢?”
困っていると、さっきのサルがやってきて言いました。
螃蟹正犯愁的时候,之前的那只猴子过来了,对它说:
「ありゃ、もう柿が実ったのか。よしよし、おいらが代わりにとってやろう。」
“哎呀,柿子已经结果了啊。太好了!太好了!让俺来帮你摘吧!”
サルはスルスルと木に登ると、自分だけ赤い柿の実を食べ始めました。
猴子哧溜哧溜爬上树之后,却只自顾自地吃起红柿子来。
「ずるいよ、サルさん、私にも柿をください。」
“猴子先生你太不像话了!也给我点柿子啊!”
「うるさい、これでも食らえ!」
“吵死了!不过,你也来吃一个吧!”
サルはカニに、まだ青くて固い柿の実をぶつけました。
猴子把又涩又硬的柿子扔到了螃蟹身上。
「痛い、痛い、サルさんずるい」
“好痛啊,好痛啊,猴子你太过分了!”
おおけがをしたカニは(这里读错啦)、泣きながら家に帰りました。そしてお見舞いに来た友達の臼とハチと栗に、その事を話しました。話を聞いたみんなは、カンカンに怒りました。
身负重伤的螃蟹哭着回了家。然后,螃蟹的朋友石臼、蜜蜂和栗子来看望它,螃蟹跟他们讲了事情的经过。大家听了都火冒三丈。
「よし、みんなであのサルを懲らしめてやろう。」
“好啊,让我们一起来教训那只猴子吧!”
みんなはさっそくサルの家に行き、こっそり隠れてサルの帰りを待ちました。
大家马上跑到猴子家里,悄悄藏了起来,等着猴子回家。
「おお、寒い、寒い。」
“唔唔,好冷啊!”
震えながら帰ってきてサルが いろりに当たろうとしたとたん、囲炉裏に隠れていた栗がパチンと弾けて、サルのお尻にぶつかりました。
冷得直哆嗦的猴子回到了家里,正想要靠近炕炉取暖,藏在里面的栗子啪的一声弹起来,撞到了猴子的屁股。
「あちちちっ、水だ、水」
“好烫!水呢!?水!”
お尻を冷やそうと水がめのところへ来ると、水瓶に隠れていたハチにチクチクと刺されました。
猴子想要用冷水冰一冰屁股,就来到了水缸边上,结果藏在水缸里的蜜蜂噗嗤噗嗤蛰了猴子好几下。
「痛いっ、痛いよう、助けてぇー!」
“痛!好痛啊!救命啊!”
たまらず外へ逃げ出すと、屋根の上から大きな臼が落ちてきました。
猴子受不了就往外逃,屋顶上落下来一个大石臼。
ドスーン!
“扑通!”
「わぁー、ごめんなさーい、もう意地悪はしないから、許してくださーい!」
“哇!对不起!我再也不使坏心眼儿了,请原谅我吧!”
それから改心したサルは、みんなと仲良くなりました。
从此以后,猴子改过自新,和大家和睦相处。