原文:
働いている両親に代わって、
僕を育ててくれたのはばあちゃんだった
魚の食べ方うまいね
ありがとうございます
ただいまー
ばあちゃんはいつも台所にいて、
骨は端に寄せて
食べ方には厳しかったけど、それ以外は優しかった
はじめてケンカした日も、
はじめてラブレターをもらった日も、
ばあちゃんは何も言わずに、ご飯を作ってくれた。
お邪魔します。お世話になります。
それなのに僕は
じゃあな。なんかごめん。
ひどいことをしてしまった。
口に合わなかったのかねえ…
うちの料理が古臭いからだよ!
そうか。ごめんね。悪いことしたねぇ。
本当はばあちゃんの料理が大好きなのに、
食べたいと思うのはいつだってあの地味な料理なのに。
そうだ。週末、ばあちゃんに会いに帰ろう。
ばあちゃんに謝ろう
あの時はごめん。
ばあちゃんは何も言わずに微笑むだろう。
僕は泣きたくなってばあちゃんのご飯を掻き込むだろう。
家族をつなぐ料理のそばに。東京ガス。
本期bgm:春夏秋冬~四季のうた~ -- 石野田奈津代