初声朗读会是初声日语自发组织的朗读活动,在初声,我们两耳不闻窗外事,一心只读圣贤书。这里是为学习而生的初声日语。我们娱乐中学日语,偶尔搅基,我们最终的目标,是让大家在这里有所收获,更开心地学好日语,仅此而已。
如果你也想参与我们的朗读活动,欢迎加入听友群咨询:545191329
本期展示:朗读会之系列朗读【ふしぎ工房症候群】
组长:初声日语教学部そよ風
朗读者:そよ風+木豆
不思議な気分だった。いったい何が夢で何が現実なのか?誤って彼を突き落としてしまったことが夢なのか?両親に出会った事が夢なのか?いや、実は両方とも夢だということが分かっている。なぜなら、彼が現実に生きているし、僕の両親は二年前になくなっている。彼に健在だと言った言葉は嘘だった。父は友人の裏切りで取立屋に追い込まれ、自殺。母は後を追うように病気で他界した。
父は、遺書にたった一言「許してくれ」と書き残した。母は病院のベッドの上で、僕の手を握り締め、「許して」と言って、この世を去った。二人がなぜ「許して」と言ったのか?この時の僕にはよく理解できていなかった。僕は我が身の不幸を呪った。ずっといじめで苦しみ、唯一の理解者であるはずの両親まで失った。その原因を突き詰めると、全ては他人という加害者に、そして、それを容認した社会に辿り着く。僕の家族を破滅させた世間に僕は絶望した。
なぜ僕が、僕達だけが、こんな目に遭わなければならないのかと?何とか社会に復讐することはできないものかとも考えた。だが、あまりにも僕の頭は回転が鈍く、いいアイディアが思いつかないばかりか、行く先々で自分の非力さを思い知らされるのが関の山だった。学費が払えずに大学を中退してからは、フリーターでその日を暮らすことが精いっぱいだった。もう死ぬしかない。死んで両親の元へ行こう。それが、僕の最後に出した結論だった。
その僕が、両親に命を救われた。今なら分かる。あの、「許して」の意味が。親としては、生きていくための力の弱い息子が、不憫でならなかった。その息子を残して先に行くことが、さぞかし心残りでならなかったのだろう。息子を守り切れないで行く我が身を、さぞかし蔑んだことだろう。そして、やっぱりその息子は、肉親を失って残された者の悲しみと苦痛に耐えられず、自ら死を選ぼうとした。
だけど、父さん、母さん、もう安心してください。僕はもう、決して死のうとは思いません。父さんの言った、「お前のことは父さん達が必ず守る!」という言葉、確かに受け取りました。僕を助けるために、やってきてくれたんだね。本当にありがとう!父さん、母さんに救ってもらった命だから。そう!だからあの時、僕は彼の命を救いたいと、心底思ったんです。彼と彼の両親が抱きあって泣いている姿を見て、僕にも人の役に立つ力があるんだと思いました。僕と同じように苦しむ人達に、伝えるべきことがあると気付いたんです。だから、僕は頑張って生きて行きます。