2018年4月12日 官職の心得
美濃国岩村藩の出身で、江戸時代中期に儒学者として活躍した佐藤一斎は、『言志四録』という書を遺しました。これは倫理道徳の書として、今日まで多くの庶民に愛されてきました。
同書には、人として生きていく上で必要な人間学が数多く記されています。その中から、
〈公務員の心得〉という項目を紹介しましょう。「官職にある物にとって好ましい文字4つ(公平無私、正直、清廉潔白、敬慎)を守っていれば、決して過失を犯すことはない」
「官職にある物にとって好ましくない文字4つ(不公平、邪悪、不品行、傲慢)のことを犯したならば、みな禍を招くことになる」
これらは公務員のみならず、職場内でのあらゆる人間関係、または、お客様への応対やクレーム処理などにも活用できる心得です。
先人が遺してくれた人生哲学を学び、社会生活を営む潤滑油として活かしていきたいものです。
今日の心がけ◆先人の知恵に学びましょう
儒学[じゅがく] 儒学,儒教。
公平無私[こうへいむし]公平无私,公正无私。公平而不夹杂私心。
清廉[せいれん] 清廉
潔白[けっぱく]洁白,雪白
過失[かしつ]过失,差错
不品行[ふひんこう]行为不良、品行不端
潤滑油[じゅんかつゆ] 润滑油