もう一度会いたかった

もう一度会いたかった

2016-05-18    08'07''

主播: 蓮華

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介绍:
私には、とても忘れられない出来事があります。私はある人にありがとうと言われたことで、親切というのはこんなにもいいことなんだと教えられました。 私の家の近くに、もう80歳くらいになるおじいさんが住んでいました。そのおじいさんは奥さんを亡くし、介護の人がたまにそのおじいさんのところに訪ねていました。 おじいさんの寝ているベッドは窓の近くにあり、おじいさんはいつも外を一人で楽しそうにいつも見ていました。私はその家の前をよくとおります。すると、おじいさんはいつも笑顔で軽く頭を下げて、挨拶をしてくれました。 ある日、私がいつものように家の前を通ると、おじいさんは窓の方を向いていませんでした。私はとても不思議に思いながら学校に行きました。私は気になってしょうがなく、帰りにまた寄ってみると、やっぱりおじいさんは窓の方を向いていませんでした。 私はふっと思いました。前におじいさんと話していた時、おじいさんはお花が好きと言っていました。おじいさんの寝ているベッドのすぐそばには花壇があり、そこにはいつも花が咲いていました。しかし、今は誰も手入れをしていません。雑草がたくさん生えてきてしまっていて、おじいさんの好きな花がなかなか見当たりません。だから、おじいさんは窓の方を向かなかったのかと私は思いました。 私は急いで鞄を家において、花壇に行き雑草を抜き始めました。夕方になった頃、ほぼ抜き終わり、おじいさんの好きな花が見つかりました。でも、その花が一つだけだと寂しそうだったので、いろいろな花を花壇にいっぱいに植えてあげました。 次の日、私はまたいつものようにおじいさんの家の前を通ると、ずっと窓の方を向いてくれなかったおじいさんが笑顔で私の方を見てくれました。私はそのおじいさんの笑顔を見て安心しました。 私は金曜の学校の帰り道、おじいさんの家へ行きました。おじいさんは昨日から熱が出ていて、なかなか下がらなかったのです。私はとても心配でした。私は土日におばさんの家に遊びに行ってしまうので、花に水をたくさんやっていきました。 次の日の朝、私は母からの電話で起きました。 あのおじいさんが亡くなったって。 私は唖然としました。介護士さんの話では、おじいさんはもとから病気を持っていて、熱とその病気の発作が出て昨日の夜中に亡くなってしまった、とのことでした。 私は家に帰り、おじいさんの家の前まで行きました。車の音が聞こえてふと見ると、介護士さんでした。おじいさんは亡くなる前に、私にこう言って亡くなったそうです。 あの子に、ありがとうと伝えてくれ。 私は涙が止まりませんでした。
上一期: 私の夢
下一期: かけがえのない水