原油安が長引く中、サウジアラビア政府は25日、世界最大の国営石油会社を上場する計画を発表した。原油収入に頼る経済構造からの脱却を目指す。
サウジの経済政策を担当するムハンマド副皇太子は25日、包括的な経済政策を発表し、世界最大の国営石油会社・サウジアラムコの新規株式公開を行うことなどを表明した。これによって調達した資金で、国内外での投資を拡大するとしている。
サウジではこのところ、大型公共事業の工事が遅れるなど、原油安による財政難の影響が出ている。長引く原油安の影響で、政府は今年、約十兆円の財政赤字を見込んでいる。
ムハンマド副皇太子は地元メディアに対し、「2020年には原油に頼らなくても生活できる」と述べており、原油収入に頼りきった経済構造からの脱却を目指すことを強調した。