伊藤:もしもし、仙台大学学生寮です。
沢田:あ、あのう、夜分遅くすみません。305号の竹下さん、お願いします。
伊藤:はい、ちょっと待ってください。
沢田:はあい。
――――――
伊藤:もしもし。
沢田:はあい。もしもし。
伊藤:あの、いないみたいですけど。
沢田:え?そっすか。まいったなあ。
伊藤:もしかして、沢田か。
沢田:あ、はい・・・
伊藤:やっぱり。おれ、おれ。伊藤だよ。
沢田:い、伊藤。伊藤かあ。気がつかなかったよ。
伊藤:なんだよ。
沢田:あのさ、あの、ゼミの発表のことで、どうしても今日中に竹下に連絡取りたいんだけどさあ。
伊藤:じゃ、携帯に電話してみたら。
沢田:え、あいつ、携帯持ってんの?
伊藤:おお、こないだ、買ったって。電話番号はえっと、090の・・・。
沢田:ちょ、ちょ、ちょっと待って。えっと、なに、090の。
伊藤:090の5108の。
沢田:5108の。
伊藤:3032。
沢田:3032。オッケー。5108の3032ね。ああ、助かった。ありがと。じゃあね。
伊藤:じゃあな。