原文:
給湯室には冷蔵庫があって、
そこにみんなの飲み物などを入れている。
ああ、名前書いてない。ちゃんと書いてね。
すみません。片付けてくれてるんですか?
うん、冷蔵庫がさあ、すごい散らかっててさあ。
手伝いますよ。
本当?じゃ、これ捨てちゃっていいや。
はい。
なんかさあ、こういう飲みかけのものとかさあ、
食べかけのお菓子、いっぱいなっててさあ、
しかも、なんか名前書いてないから、
どれ捨てちゃっいいのか、分からないだよね。
そうですね。もちろん書きますね。
こういうのとかもう捨てちゃうもいいよね。
いいしゃないですか。
これ、全部紗英ちゃんのだよね。
間違いないですね。
これ、誰だろう。賞味期限半年過ぎてよ。
紗英ちゃんのですね。
本当に?
はい。
本当は私のお菓子。
これは?アイス。
それは…
紗英ちゃんのですね。
これも?
はい。
多分、本当は真紀ちゃんのアイス。
ちなみに、さっきのゼリーのやつも、一つは私の。
紗英ちゃんにすすめられて、一回だけ買ったやつ。
綺麗好きな酒木さんは、
みんなが守れないルールをこうしてよく張り紙にする。
酒木さんの判子。それは酒木さんの無言の圧力。
暴走族がスプレーで書く「なになに参上」のようなもの。
コーヒが残り一つになったら、総務に知らせること。酒木。
燃えるゴミと燃えないゴミを分けること。酒木。
ナースサンダルではなく、きちんとパンプスを履くこと。酒木。
どう?達筆です。素晴らしいです。
この判子を見ると、ちゃんとしなきゃと思う。
じゃ、行こうか。
もはや、体にそうインプットされている。
それは相当…そろそろ朱肉つけろうや!
今日BGM:眠っているあいだに