【万葉恋歌-楓の章】06 意識

【万葉恋歌-楓の章】06 意識

2017-11-02    03'25''

主播: 満天星

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介绍:
トラック6 意識 昼休みが終わって、午後の授業が始まっても俺は勉強する気になれなくて窓の外を見ていた。窓際一番後ろの席、ここは先生からも見つかり難く、昼寝するには最高ポジションだ。「あっはあ~、眠い。」 斜め前の席で授業をしっかりと聞いている、あいつの後ろ姿が見える。よくこんなつまんない授業を聞けるよな、あいつ、眠くならないのか?あはあ~、駄目だ、もう限界。あっ、風で教科書が。あれ、あそこに楓の木なんてあったっけ?まだ紅葉してないから、全然気がつかなかった。そう言えば小さい頃、土手にある楓の木の下でよく遊んだな、赤い葉っぱをたくさん集めて、あいつの頭の上から降らせて、今でもはっきり思い出せる。赤い葉の海と夕暮れ、赤い頬。そう言えば、昔私がお嫁さんになってあげるってよく言われたな。きっと意味も分からないまま使ってたんだろうけど。 --- わが背子は 物な思ひそ事しあらば 火にも水にも 吾なけなくに --- 私がいるから、火の中でも水の中でも大丈夫。だから、心配しないで。 って今言われたら、リアクションに困るな。あいつにもそのうち彼氏とか出来るのかな。俺にそんなことを言っておいて。いや、小さい頃の話だけど、でも俺たちはただの幼馴染だ。今までそうやって過ごしてきたじゃないか。何度も二人きりになったことがあるけど、別に意識とかしてなかったし。まさか俺、あいつのこと、好きなのか?あっいや、そんなずがない、好きとか思ってたら、もっと昔からあいつのこと意識して見てるはずだ。 授業を真面目にきく後ろ姿を見ると、いろんな気持ちがごっちゃになってくる。まさか俺は自分が気がつかないうちにあいつのこと思ってたのか?ずっと。俺、あいつのこと、好きなのか? Track 06 意识 午休结束后,下午的课便开始了。我一点学习的劲儿也提不起来,就望向窗外。最后一排靠窗的位置,老师不容易看到,真是上课打盹儿的最佳位置啊。“啊~哈~~困。” 能看见斜前方的座位上的那家伙认真听着课的背影。真是的,这么无聊的课也能听得进去啊。那家伙,都不困的吗?啊~哈~不行了。已经极限了。 (风吹开书页的声音) 啊,风把教科书吹得翻开来了。诶,在那里原先有枫树的吗?还没到叶子红的时候呢,难怪没发现。这么说来,小时候也经常在河堤那里的枫树下玩的呢。拣一堆的红枫叶,往那家伙的头上散,到现在依旧印象深刻呢。枫红似火叶如海的傍晚,脸上娇羞的红晕如霞光映照一般。想来,似乎说过要娶她当新娘的话吧。一定是在不知道意思的情况下说的吧。 『阿哥,莫忧心;火耶,水耶,凡事有我小妹身。』 为了有你在我身旁,就算上刀山下火海也无妨。所以,不要担心。 要是现在这么说的话,她一定是困惑的反应吧。那家伙也跟我说过不久后可能交男朋友之类的话。再者,虽然小时候是说过那样的话,我们两个也不过只是青梅竹马罢了。一直到现在都是这么过来的不是吗。虽然两个人总是一起,也没有那方面的想法。难道我喜欢那家伙?啊,不是吧,没那可能。如果真是喜欢的话,更早以前就该对她有想法了啊。 看着她认真听课的背影,被各种想法纷扰着,心情也乱了起来。难不成自己是在意那家伙的,只是还没有认识到这一点?一直一来,我就喜欢着那家伙的吗?