【文本】
同じ中学だと知ったときは舞い上がりました。
どうやれば声かけられるのかな。
購買部にサンドイッチ買いに通おうかな。
でも、結局眺めてるだけでした。
だってみんな仲良すぎるんだもの。
私の入るスペースはないんだもの。
子どものころに手術をして、定期的に通院して、
中一のときに倒れたのをきっかけに、
入退院の繰り返し、病院で過ごす時間が長くなりました。
ほとんど学校に行けなかったな。
あまり自分の体がよくないのは分かってました。
ある夜、病院の待合室で お父さんとお母さんが泣いているのを見て、
私は長くないのだと知りました。そのときです。
私は走り出したのです。