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それが出来なければ、すぐに帰るがよい」
やはり彦一たちを八人で呼んだのは、殿さまのはかりごとだったのです。
家来やお付きたちはみんな飲み食いを止めて、彦一がどうするかと見つめました。
人数が五人とか七人とか九人だったら、ちょうど真ん中に座る事が出来ます。
けれど八人では、そうはいきません。
「あの小僧。知恵者だと評判だが、どうするつもりだろう?」
「しかし殿さまも、お人が悪い。八人ではどう考えても、真ん中に座れないではないか」
それを聞いた庄屋さんは、彦一のそでを引いて言いました。
「彦一。八人ではどう考えても、真ん中に座るのは無理だ。ここは、謝って帰ろう」
でも彦一は、ニッコリ笑って殿さまに言いました。
「殿さま。わたしが真ん中に座れば、どのような座り方をしてもいいのですか?」
「ああ、良いとも。ただし、上に重なったりしては駄目だ」
「承知しました」
彦一は振り返ると、庄屋さんや村人たちに言いました。
「みんなでわたしを囲んで、丸く座って下さいな」
みんなは言われた通り彦一を中心(ちゅうしん)にして、丸く車座(くるまざ→輪になって座る事)に座りました。
これなら七人でも八人でも、ちゃんと真ん中に座る事が出来ます。
それを見た殿さまは、思わず手を叩いて言いました。
「うむ、あっぱれ! 彦一よ、この勝負はそちの勝ちじゃ!」
殿さまの言葉に、家来も庄屋さんたちも大喜びです。
こうして彦一のとんちのおかげで、庄屋さんたちみんなはおいしいごちそうにありつける事が出来たのです。
おしまい