《公園》
お久し振りです
お元気ですか
何だか声が変わったみたい
わたし独り でも元気です
あなたのような人に まだ逢えないわ
お久し振りです
お元気そうね
前より髪が伸びたでしょう
あなた独り? それもいいわね
あなたのような人に まだ逢えないわ
わたしの中に まだあなたがいる
あなたの中に まだわたしがいた
この公園に来なければ
忘れたままでいられたのに
《今》
意識の遠い彼方(かなた)へ
出掛けてしまったきみに
改めてさようならが言えるなら
もうぼくは明るい街の中を歩いている
そこには沢山の意識の花達が咲き乱れ
自分にしか解(わか)らない暗号(あんごう)を飛ばし合っている
きみに歌えるうたが今日のぼくに無いし
それでもきみが歌えたとしたら
偶然の中でたまに見かける人間性だ
今 きみはどんな形をしているのだろう