Sec.5【彼女と彼女の猫】
果てのない暗闇の中、仆たちは乗せたこの世界を回り続ける。
季節が変わって、今は冬だ。
仆にとっては初めて见る雪の景色、
ずっと昔から知っているような気がする。
冬の朝は遅いから、彼女が家を出る時間になっても、まだ外は暗い。
分厚いコートに包まれた彼女は、まるで大きな猫みたいだ。
雪の匂いを身に纏った彼女と、
彼女の細い冷たい指先と、はるか上空の黒い雲流れる音と、
彼女の心と、仆の気持ちと、仆たちの部屋
雪は全ての音を吸い込んで、
でも、彼女が乗った电车の音だけは、
ピンと立ち上がった仆の耳に届く。
仆もそれからたぶん彼女も、
「この世界のこと 好きなんだと思う」
第五节【她和她的猫】
我们生活着的世界在无尽的黑暗中辗转轮回
季节交替,已经是冬天了。
初雪景色对我来说
给我一种似曾相识的感觉
冬日天亮的晚,她离开家的时候,外面还是一片漆黑
包裹在厚厚的外套中的她,简直像一只大猫。
沾染了雪花味道的她
和她冷冷的细指尖
还有遥远天空中乌云涌动的声音
她的心和我的心情,在我们的家里
雪让全世界陷入了沉寂
只剩下她乘坐电车的声音
一次次在我耳边响起
今后的我,又或许是她也
【喜欢这个世界】