【誰も知ることができない花の悲しみや苦しみがあるのです】

【誰も知ることができない花の悲しみや苦しみがあるのです】

2017-06-25    04'36''

主播: 赤蜻蛉

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介绍:
花にも 花のかなしみが だれも知ることができない苦しみが 生きとし生けるもの みんな背負わなければならないものが あるのでしょう 「夏の思い出」の作詞でも知られる詩人、江間章子は、『花の四季』という詩画集を残しています。これはその中の、オミナエシの花に寄せられた詩の一節です。高原を吹き抜ける秋風が、オミナエシの花を揺らす様子を見て、彼女はこんなふうに思ったのですね。 生きていくということは、かなしみや苦しみをも、重ねていくことなのでしょう。彼女の言うとおり、生きとし生けるものみんなが、背負っていくことなのでしょう。 ただ、それがどのようなものなのかは、想像するだけ……。誰にもわかりません。 同じ人間同士でさえ、他人のかなしみや苦しみを、そっくりわかることはできないでしょう。 たとえわからなくてもいいのです。わかろうとすることが大切だと思うのです。その気持ちがうれしくて、人は笑顔をとり戻すことができるもの。その笑顔を見た人も、幸福になれるもの。 花のかなしみや苦しみにまで思いをはせることができる人は、たぶん、たくさんのかなしみや苦しみを感じてきた人ではないでしょうか。でもその人は、不幸な人ではありません。だからこそ、たくさんの幸せに気づくことができるのですから。