《小森林 夏季篇》节选
家の脇に茱萸(ぐみ)の木が生えている。
家的旁边长了颗胡秃子树
季節には毎年実の重みで、枝がしなる。
每年到了季节,结出来的果子压弯了树枝
でも、この実でジャムを作ろうと今まで思ったことはなかった。
但是,以前可从来没想到过要用这果子做果酱
私はずっとこの茱萸を無視してきた。
一直都没有在意过这胡秃子树
若い実は渋いし、酸っぱいし、種が大きくて食べづらい。
青涩的果子又涩又酸,核很大很难入口
渋みの抜けた完熟実はぬるとして、ただ甘いだけ。
熟透的脱涩的果实粘粘的,只有淡淡的甜味
周りには他にたくさん美味しいものがあった。
而它周围还有其他好多很好吃的果子
それで、ほっとかれた多量な実を落ちて、地面に腐る。
于是,被忽视的那么多的果子只能落地直至腐烂
鬱陶しい(うっとうしい)とさえ思っていた。
那时可真是觉得好郁闷
私は町に出て、しばらく男の人と暮らした。
长大后离开了家,和男友同居过一段时间
私は山猿で、体力しか自信がなかったから、彼に届いて自分は届かないのが悔しかった。
我是乡下姑娘,能比的只有体力。可是男友能够得着,我却不能,觉得好不甘心。
「お前の背じゃん無理だよ。ほら。」
“你这个子肯定不行啦!喏,给你啦。”
「自分でとるからよ」
“不用,我自己能够得着”
「いいから、食えよ。」
“好了好了,快吃吧”
「いい!」
“不要!”
彼とダメになって、小森に帰ってきて、そして、また、茱萸の季節になった。
后来跟他分手了,重新回到了小森,于是又到了胡秃子树结果的季节。
たくさんの実を落ちて、ただただ腐れていく。積み重ねたことは、皆無駄だった。
掉落一地的果实,只能慢慢腐烂。拼命长大的结果,到头来却付水东流。
[かわいそうな、寂しいよな]
“好可怜,真是好寂寞啊。”
ジャムにして見よう。
把它做成果酱吧。
種をとるのが結構手間だ。
去核真是费事儿。
ふっと、あの頃のように彼に食べさせてあげるつもりで作っている自分に気づいた。
忽然之间,想起了当时给男友拼命下厨的自己。
「バカ。」
“笨蛋。”
配乐:
Le Tunnel ーSylvain Chauveau
春蝉—ゴンチチ
椰子の実—ハンバートハンバート
主播:五月
@五月的日语不烫嘴
“夏天结束之前你没有爱上我,那么你一定不会再爱上我了。”