《四重奏》
『雀的独白』
私にチェロを教えてくれたおじいさんがいたんです。
我的大提琴是一位老爷爷教的
白いヒゲが生えたおじいさん。
长着白色胡子的老爷爷
物置で初めてチェロを見つけて、触ってたらおじいさんが来て、教えてくれました。
第一次见到大提琴是在仓库里,碰了一下,然后爷爷来了,开始教我拉琴。
「この楽器(がっき)はね、1700年代にヴェッツィアというと所で生まれたんだよ。」
他说,“这件乐器诞生于18世纪一个叫威尼斯的地方。”
「楽器はね、人に命よりも長いんだ。君よりも年上。私よりも年上なんだ」って
“乐器比人的生命来得长久,它比你岁数还大,也比我岁数还大。”
私はびっくりしました。
我吓了一跳。
こんなおじいさんより年上で、遠い知らない国からきて、今私の所にいるんだ。
这把琴的岁数比这个老爷爷还大。还来自某个遥远不知名的国家。现在却握在我的手里。
おじいさんは私の手に手を添えて(そえる)、チェロの持ち方を教えてくれました。
老爷爷拉着我的手,教给我拿琴的姿势。
チェロは私の手には大きくて、何でか懐かしくて、守られてる気がしました。
大提琴对我来说太大了。却不知为何有种亲近感,像被它守护着一样。
そっか。あなたは私より長く生きるんだ。
这样啊,你能比我活得更久啊
じゃあ、そうだなぁ。ずっと一生、一緒にいてねって、約束しました。
那么,这样吧。那我们就约好,从此,一生都不相离。
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『观众写给四重奏的一封信』
初めまして。
第一次给你们写信 你们好
私は去年の冬、カルテットドーナツホールの演奏を聴いたものです。
我是去年冬天来听过四重奏Doughnuts Hole演奏的人。
率直(そっちょく)に申し上げ、ひどいステージだと思いました。
恕我直言,我觉得你们的演出太糟糕了。
バランスが取れてない。
没有平衡性
ボウイングがあってない。
运弓手法不对
選曲に一貫性がない。
选曲没有连贯性
というより一言で言って、皆さんには、奏者として才能がないと思いました。
综上所述,我觉得你们作为演奏者,是没有才能的。
世の中に優れた音楽が生まれる過程で出来た余計なものです。
是这个世界创造优秀音乐过程中产生的多余的东西。
皆さんの音楽は煙突(えんとつ)から出た煙のようなものです。
你们的音乐如同烟囱中冒出的烟一样。
価値もない、意味もない、必要ない、記憶にも残らない。
没有价值、没有意义、没有必要、甚至不会停留在记忆中。
私は不思議に思いました。
我觉得很不可思议。
この人たち煙のくせに、何のためにやってるだろう。
这些人都是烟灰一样,到底为了什么而演奏呢?
早く辞めてしまえばいいのに。
还不如早点放弃,别拉了。
私は5年前に奏者を辞めました。
五年前,我放弃了当一名演奏者。
自分が煙である事にいち早く気づいたからです。
是因为我早就发现我其实就是烟灰。
自分のしてることの愚かさに気づき、スッパリと辞めました。
我意识到自己所做的事情是多么愚蠢,很干脆地不干了。
正しい選択でした。
这是很正确的选择。
本日、またお店を訪ねたのは、皆さんに直接お聞きしたかったからです。
今日我再次造访这家店,是为了想直接问大家一些问题。
どうして辞めないんですか?
你们为什么不放弃呢?
煙の分際(ぶんざい)で続けることに一体何の意味があるんだろう。
区区一阵烟灰,坚持下去的意义何在呢?
この疑問はこの一年間ずっと私の頭から離れません。
这个疑问一年间一直萦绕在我的脑海中。
教えて下さい、価値はあると思いますか?
请告诉我,你们觉得有价值吗?
意味はあると思いますか?
有意义吗?
将来があると思いますか?
有未来吗?
なぜ続けるんですか?
为什么要坚持下去呢?
なぜやめないんですか?
为什么不放弃呢?
なぜ?
为什么?
教えて下さい。
请告诉我。
お願いします。
拜托了。
DJ:五月
@五月的日语不烫嘴
BGM:安濑聖—涙色;深町純—秋桜;AMADORI-Sunshine after the rain