こういうわけで、7番目の星が地球だった。地球に着いた王子さまは、人っ子一人いないことに驚いた。「もしかして、星を間違えたかな。」と、不安になってきた。その時、月色の輪が砂の中で解けた。
王子さまは一応声をかけてみた。
「こんばんは。」
「こんばんは。」
「この星は、何という星?」
「地球だよ。アフリカさ。」
「そうか。それじゃ、地球には誰もいないの?」
「ここは砂漠だからね。砂漠には誰もいない。地球は大きいんだよ。」王子さまは、岩に座って空を見上げた。
「星がキラキラ光っているのは、旅をしている僕たちみんながいつか自分の星に帰る時、すぐに見つかるようにかな。見て、あれが僕の星。ちょうど真上にある。でも、なんで遠いんだ。」
「綺麗な星だね。何故地球に来たんだい?」
「僕、花とうまくいっていないんだ。」
「そうか。」