必ず、できる! 元米国海軍ネイビーシールズ

必ず、できる! 元米国海軍ネイビーシールズ

2016-02-09    13'06''

主播: 索谓

2354 214

介绍:
◆著者プロフィール オルデン・M・ミルズさんは元高校ボート部の全米チャンピオンかつ、元米国海軍特殊部隊ネイビーシールズ小隊長。 そして、現在は、パーフェクトプッシュアップ、パーフェクトシットアップなどのエクササイズマシーンのメーカー「パーフェクト・フィットネス」の共同創業者兼開発担当を務める方です。 こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。 さて、この本の著者であるオルデン・M・ミルズさんの経歴を見る限りでは、肉体的・精神的に恵まれた成功者といったイメージですが、幼い頃は喘息持ちで運動ができず、シールズの訓練生時代も何度も挫折しかけていました。 起業してからも、投資家から何度も「諦めろ」と言われ続ける……そして破産直前でやっとヒット商品を世に送り出す事ができたのです。 本書は、このような人生を歩んできた著者が、自身の4人の息子さんに向けて、自分自身の成功の法則をまとめた一冊なのだそうです。 「本気で決めたことなら、どんなことでもできる」 このように語る著者には、アメリカ的……熱血体育会的なイメージを抱きますが、ただ「努力をしろ!」と言うだけではなく、4年もの歳月をかけて、自身の息子、そして様々な読者に飽きずに読んでもらうための工夫を、著者は本書にしています。 その工夫とは、 1つ、自身の経験から得た成功の本質を「8つのシンプルな行動規範」にまとめる事。 2つ、飽きさせず、記憶に残りやすいよう、本書を寓話調の物語で執筆している事。 3つ、すぐに実践できるように「アクションプラン」というセクションを用意している事。 さらに、寓話だけだと、記憶には残りやすく、感動もしやすいのですが、説得力が足りない。 なので、各章の終わりに、著者自身の体験談をも盛り込んでいる点がとてもよいですね。 では、本書の一章を例に、内容を取り上げてみたいと思います。 メインとなるストーリーは、架空の世界。 ジブンシダイ町という港町に住む、ティムという青年が本作の主人公です。(uptoyou town) この世界の住人は、必ず一人一艘の船を持ち、さらにその船は持ち主と一緒に育っていく、という特性を持ちます。 大学を卒業した住人は、キンロー港という港に自分の船を泊め、働きに出るのです。(hardwork harbar) 主人公のティムは、少年時代、優秀なタイプではありませんでした。 ですが、チャレンジ精神があり、恥ずかしくて人には言えないものの、7つの海に漕ぎ出して活躍したいという大きな夢がありました。 そんなティムは、ひょんなことからピーター船長というメンターに出会い、彼から様々な教えを受けていくのです。 ……さて、この物語、暗喩ではありますが、現実世界の要素を何にどのように例えているのか、分かりやすいですね。 一人一人が自分の船=人生を持ち、その舵取りを自分で決めていく。 中には、決められた航路のみを運行して一生を終える人もいますし、他の人の船に牽引されて、一生を終える人もいます。 あるいは、自分自身で航路を決めて舵を取るものの、座礁や沈没を経験して、全てを諦めてしまう人もいるようです。 そんな中、メンター役のピーター船長は、自分自身で航路を決めて、世界を股にかけて活躍する、すごい人物なのです。 なぜなら彼は船長(キャプテン)ではなく、海の男なら誰もが一度は憧れる船長兼指揮官(マスターアンドコマンダー)だったのです。 そして、主人公ティムは、自分も船長兼指揮官(マスターアンドコマンダー)になるために、ピーターから、8つの行動規範を順に教えてもらいます。 そんなわけで、本書の核となる8つの行動規範ですが、驚くほどシンプルです。 シンプルすぎて、列挙するだけだと、皆さんに「なんだ、そんなことか」と勘違いをさせてしまいそうなので、まずは、その行動規範の1つ目だけをご紹介します。 ピーターがティムに教えた、1つ目の行動規範。 それは『「なぜ」を理解する、そうすれば方法が見つかる』というものでした。 これはどういう事かというと、自分自身の夢を追いかけるための原動力をしっかりと見つけるためであり、また困難に出会ったときに、それを乗り越える方法でもあります。 「自分は何をしたいのか」そして「なぜ、自分はそれをしたいのか」 これを明らかにしておかないと、物事は上手くいきません。 夢を追いかけたり、目標を達成する際には、挫折や失敗はつきものです。 (本書では挫折が船の座礁に例えられているようです) この挫折や失敗を経験したとき、『自分は「なぜ」それをしたいのか』という 強い「なぜ」がなければ、人は夢を諦めてしまうのです。 本書の中でピーター船長はこう言います。 「問題は、夢を見る時間をつくらない人が多いことなんだ。『何をしたいのか』と胸に問いかけようとしない。すばらしい夢は的確な問いから生まれてくるものだ。正しい問いかけをすれば、それだけわくわくする夢が見つかるのに」 ……確かに大人になって夢を見ることが少なくなった気がします。 成功者はみんなそれを常にやっているんですよね。 「なぜ、それをしたいのか」この思いがキチンと固まっている人ほど、挫折や失敗を恐れず、またそれにひるまず、淡々と目標に向けて行動を起こしている。 本当に、その通りなんです。 また失敗したときも、この「なぜ」が重要です。 本書の物語でいえば、船が座礁したとき「なぜ、座礁したのか」考える。 現実世界で言えば、「なぜ、うまくいかなかったのか」考えること。 失敗をすると、どうしてもそれを感情的に捉えてしまい、じっくりと見直すことができません。 そんなとき、冷静に「なぜ」を分析することができれば、その失敗は、成功への大きな糧となるのです。 この物語の中で、ピーター船長やティムはどんな「なぜ」を見つけたのか、また著者であるオルデン・M・ミルズ氏が、その人生の中で、どんな「なぜ」を見つけたのか、それは、ぜひ本書を見てみてください。 では、本書の他の読みどころをご紹介しようと思います。 他の成功本と比べて、ユニークなのがこちらのお話。 行動規範その3「体力づくりをする。毎日!」 体力や健康の重要性は、多くの成功者も語るところですが、そこはやはり元海軍でエクササイズメーカーの創業者ミルズさん。 アプローチと説得力が違いましたね! かいつまんでお話しすると、成功するためには、行動する必要がある。 時にはぶっ通しで働き続ける必要があるかもしれないし、疲労困憊していても動かなければならないときがあるかもしれない。 そんな時に、助けてくれるのが「体力だ!」というわけなんですね。 でも、社会人の自分は運動する時間がなかなかとれなくて……そんな人多いと思います。 実は、物語の中のティムも同じようなことを言いました。 そこで、ピーター船長と著者のミルズさんは、こう答えるのです。 「そんなことはないさ」 そう言って、机をどかして、その場で腕立て伏せ! といっても、1セット5回から10回程度です。 でもそれを、暇を見つけてやる!ちょっと悩んだら1セット!眠くなったら1セット! ミルズさんいわく、腕立てはとても単純かつ効果的な運動形式だそうです。 「妙な理由かもしれないが、20回の腕立て伏せで放出するエンドルフィンほど、やる気を引き出してくれるものはないと思う」 というわけで、皆さんもどうぞ!1セット! というわけで、本書に書かれている8つの行動規範、これは実際に本書をお手にとって確かめて見てください。 そのどれもがシンプルで、驚くほど理解しやすいと思います。 ですが、「言うは安し行なうは難し」その場でスッと行動に移せる人は少ないでしょう。 そのために、本書の寓話と著者の体験談が役に立ちます。 さきほどの腕立て伏せのように、「やってみよう!」「やらなければ!」と思わせる力が、本書には込められているように思いますね。 寓話の内容は至って簡単で、8歳から80歳まで、誰でも読めます。 そして、読破するのに時間もほとんどかかりません。 ですが、得られるものは多く、皆さんのやる気も大きく引き出してくれる一冊です。 この本を読んで、腕立てを1セットやったら、ご自身の夢や人生、仕事について、「なぜ」と考え、本気で取り組んでみて下さい!