把老师的话归纳起来,大致情形是这样的:
第一节课里,小豆豆把课桌“叭哒叭哒”地弄了一通以后,就离开座位站到窗边往外看去。于是老师心想:如果能安静下来,她站在那儿也可以。然而就在这时小豆豆却突然对着窗外大声喊叫起来:“广告宣传员叔叔——!”
************************************
先生の話を、まとめて見ると、こういうことになるらしかった。
一時間目に、机をパタパタを、かなりやると、それ以後は、机を離れて、窓のところに立って外を見ている。そこで、静かにしていてくれるのなら、立っててもいい、と先生が思った矢先に、突然、トットちゃんは、大きい声で「チンドン屋さーん!」と外に向かって叫んだ。
************************************
一般说来,这个教室的窗户对小豆豆来说是很惬意的,然而却使老师大伤脑筋。因为教室在一楼,偏偏又紧靠马路。而且,说到院墙,也仅仅是一道矮树墙。所以小豆豆很容易就能同路上的行人搭话。瞧吧,过路的那位化装广告宣传员被小豆豆这么一喊,果真来到了教室跟前。这下小豆豆可乐坏了,冲着全班同学喊道:
“来啦!来啦!”
教室里正在上课的孩子们听她这么一喊,全都拥向窗边异口同声地喊了起来:
“化装广告宣传员——!”
于是小豆豆便向广告宣传员央求说:
“喂!演一会儿给我们看看好吗?”
************************************
だいたい、この教室の窓というのが、トットちゃんにっとては幸福なことに、先生にとっては不幸なことに、1階にあり、しかも通りは目の前だった。そして境といえば、低い、生垣があるだけだったから、トットちゃんは、簡単に、通りを歩いてる人と、話ができるわけだったのだ。さて、通りかかったチンドン屋さんは、呼ばれたから教室の下まで来る。するとトットちゃんは、うれしそうに、クラス中の皆に呼びかけた。
「来たわよー」。
勉強してたクラス中の子供は、全員、その声で窓のところに、詰め掛けて、口々に叫ぶ。
「チンドン屋さーん」。
すると、トットちゃんは、チンドン屋さんに頼む。
「ねえ、ちょっとだけで、やってみて?」
************************************
本来路过学校附近的时候,化装广告宣传员是压低了声响的。可由于小豆豆这难得的央求,他便放开了手脚。又是单簧管,又是三弦琴,敲锣打鼓地热闹了一通。这时候老师怎么样了呢?她只好独自站在讲台上,耐着性子等待闹过这阵子去,心想:“就耐心等到这支曲子奏完吧!”
不一会工夫,曲子奏完了,化装广告宣传员走了,学生们也回到了自己的座位上。然而,令人吃惊的是,小豆豆却仍然站在窗边不动。老师问她:“你怎么还在那里?”
小豆豆一本正经地答道:
************************************
学校のそばを通る時は、音をおさえめにしているチンドン屋さんも、せっかくの頼みだからというので盛大に始める。クラスネットや鉦や太鼓や、三味線で。その間、先生がどうしてるか、といえば、一段落つくまで、ひとり教壇で、ジーっと待ってるしかない。(この一曲が終わるまでの辛抱なんだから)と自分に言い聞かせながら。
さて、一曲終わると、チンドン屋さんは去って行き、生徒たちは、それぞれの席に戻る。ところが、驚いたことに、トットちゃんは、窓のところから動かない。「どうして、まだ、そこにいるのですか?」という先生の問いに、トットちゃんは、大真面目に答えた。
************************************
“要是再有别的化装广告宣传员来了,我还得和他们说话呢!再说,刚才的化装广告宣传员要是回来了,那可就麻烦了。”
“照这样下去,简直就无法上课啦!这您总该明白的吧?”
在向小豆豆妈妈介绍上述情况的过程中,老师越来越控制不住自己的感情了。
妈妈暗自想道:“唔,这么说来,也确实难为老师啦!”
冷不防老师又用更高的嗓门说了两个字:
“还有……”
妈妈这时已经不仅仅是吃惊了,她怀着十分尴尬的心理问道:
“怎么,还有吗……?”
老师立即答道:
“是的,还有。如果能数得过来的话,我这次也不会请求您同意让府上的小姐退学了。”
************************************
「だって、また違うチンドン屋さんが来たら、お話しなきゃならないし。それから、さっきのチンドン屋さんが、また、戻ってきたら、大変だからです。」
「これじゃ、授業にならない、ということが、おわかりでしょう?」
話してるうちに、先生は、かなり感情的なってきて、ママに言った。
ママは、(なるほど、これでは先生も、お困りだわ)と思いかけた。
とたん、先生は、また一段と大きな声で、こういった。
「それに……」
ママはびっくりしながらも、情けない思い出先生に聞いた。
「まだ、あるんでございましょうか……」
先生は、すぐいった。「“まだ”というように、数えられるくらいなら、こうやって、やめていただきたい、とお願いはしません!!」
************************************
老师稍微镇静了一下,望着妈妈的脸说:
“就拿昨天来说吧,她又站到窗边去了,我以为又是化装广告宣传员过来了,就仍旧讲课。可她却突然大声嚷了一句:‘你干什么哪?’很显然这是在向一个人问话啦!可从我这里又看不到对方是谁,正在捉摸的时候,只听她又大声问了一句:‘喂,你在干什么呀?’这次倒不是冲着街上喊,而是朝着上面问的。我也有些纳闷了,于是便侧耳听了听,以为会听到对方的回答,结果却根本没有回音。然而府上的小姐却还在起劲儿地问:‘喂,你干什么哪?’这样一来课也就上不下去了,因此我就走到窗边想看看她究竟是在和谁讲话。从窗口探出头向上一看,啊!原来是只燕子正在教室的屋檐下筑巢。她是在跟那只燕子搭话呢!说起来我也并不是不理解孩子们的心情,不能说孩子们向燕子搭话就是办了傻事。不过,我觉得,她不应该在课堂上用那么大的声音向燕子问个没完。”
************************************
それから先生は、少し息を静めて、ママの顔を見て言った。
「昨日のことですが、例によって、窓のところに立っているので、またチンドン屋だと思って授業をしておりましたら、これが、また大きな声で、いきなり、『何してるの?』と、誰かに、何かを聞いているんですね。相手は、私のほうから見えませんので、誰だろう、と思っておりますと、また大きな声で、『ねえ、何をしてるの?』って。それも、今度は、通りにでなく、上のほうに向かって聞いてるんです。私も気になりまして、相手の返事が聞こえるかした、と耳を澄ましてみましたが、返事がないんです。お嬢さんは、それでも、さかんに、『ねえ、何してるの?』を続けるので、授業にもさしさわりがあるので、窓のところに行って、お嬢さんの話しかけてる相手が誰なのか、見てみようと思いました。窓から顔を出して上を見ましたら、なんと、つばめが、教室の屋根の下に、巣を作っているんです。その、つばめに聞いてるんですね。そりゃ私も、子供の気持ちが、分からないわけじゃありませんから、つばめに聞いてることを、馬鹿げている、とは申しません。授業中に、あんな声で、つばめに、『何をしてるのか?』と聞かなくてもいいと、私は思うんです」